2020年12月6日日曜日

ノウハウ編 道具について

私たちがいつも使っている川掃除の道具を紹介する。

長手袋
肘までの長さがあるビニール手袋を使っている。まず、素手で川のごみを拾うのは危険だ。ガラスの破片などで手を切ってしまう。肘まであるので、川に手を入れてゴミを拾っても水に濡れない。冬は手が濡れたら冷たくて10分も持たない。
川のごみはあまりきれいでないので、なにか手袋をつけて掃除するのがいいだろう。


「ミエローブ やわらかNo5ロング L」

ホームセンターにも売っている。ネットでも1,300円台で手に入る。安価で丈夫。



拾ったごみを入れるカゴ
川のごみは水を吸っているので、水が切れるものがよい。写真のような買い物カゴが軽くて丈夫で使いやすい。手提げにロープをかけて、そのまま川岸にごみを引き上げる。



近所のスーパの買い物カゴ。これは川に落ちていたものを利用している。


胴長(胴付き長靴)
川に入る人は、腰まである長靴を履いている。ウエダーとも呼ぶ。サンダル履きなどで川に入ることは危険だ。夏は暑いが、通年この胴長を履いている。
釣具店で5,000円程度のものを購入して使っている。壊れることはないが、安価なものは靴底がはがれてしまうことがある。



ロープ
これはごみの入ったカゴを吊り上げるときに使う。複数人で行うとき、川に入ってごみを拾う人、吊り上げて川岸でごみを分別する人に分かれる。ロープの先のフックにカゴの持ち手をひっかけて吊り上げる。



2020年12月5日土曜日

ノウハウ編 川に入るところをさがす

コンクリートで護岸された川では、人が落下しないようにフェンスが設置されていたりして、人が川に入れるところが少ない。探していくとどこかに下りられるところがあるものだ。

私たちの菊川には、親水公園のような施設が一か所あり、ここが掃除開始の拠点になっている。


下菊川の親水公園。唯一歩いて川に入れる場所である

2020年12月4日金曜日

ノウハウ編 川の種類とそうじの仕方

単純にごみを拾うだけの川掃除だが、効率良く安全に行うにはノウハウが必要だ。

大きい川、小さい川
川幅が10メートルを超えるような大きな川では、川岸のごみを拾う。一方、私が紹介している菊川のような小さくて浅い川では川に入って川の中のごみを拾う。
このブログで取り上げるのは後者の川掃除である。

同じ川掃除でも両者は全く違う。例えば、川岸は足場も良く、乾いたごみを拾うので誰でも気楽に参加できる。しかし、川の中のごみは泥水やヘドロにまみれている。掃除するときは川に入るので危険も伴う。覚悟がいる作業なのだ。

事前の計画が大事
川掃除の基本的な手順は以下の通りだ。

 1、川に入る。
 2、上流に向かって川の中を歩きながらごみを拾う。
 3、拾ったごみを川から引き上げる。
 4、川から上がる。
 5、ごみを分別する。
 6、ゴミを集積場所に運ぶ。

上流にむかって歩くのは、水が濁ってごみが見つけづらくなるのを防ぐためだ。

川のごみは水を吸って重い。川掃除で大変なのはごみ拾うことでなく、ごみを引き上げて集積場所まで運ぶことだ。

作業前に川を観察し、ごみが多いところ、ごみを引き上げる場所、川に入る場所、上がる場所を確認しておく。

2020年12月3日木曜日

一人川掃除の始まり

意を決して川の中へ
悶々と悩んだ挙句、ついにある日の早朝私は川掃除を決行した。
人気が少ない朝6時ごろ、ごみ袋を何枚かポケットに突っ込み、軍手、長靴という恰好で川に下りたのだ。
いい大人が川で遊ぶわけもなく、自分は不審者と思われるだろうか。最初に通り過ぎる人の視線を気にしてとても緊張した。早く仕事を済ませて川から上がりたくて、夢中で空きカンやレジ袋を拾って袋に入れていった。


これは最初の日に拾ったもの。ワンカップが大量に捨てられていた

袋はすぐごみでいっぱいになり、それを引き上げて家の駐車場で分別して最初の川掃除が終了した。


誰にも言えない
普段見下ろすだけの川に下りてみると、いろいろなことが分かったし、幼少の頃の川を思いだすことができた。川を身近に感じることができたのだ。
なにしろ、少しでも掃除してきれいになった川を見るのがすがすがしい。
この日から定期的に一人川掃除をするようになった。でも、恥ずかしくてこのことを家族にも、誰にも話せなかった。妻が私の行動に気付いたのは数か月たった後だった。


川に下りるといろんなことに気付く。けっこう自然が残っている。




自分の習慣になる
写真を調べて分かったのだが、私はこの一人川掃除を5か月続けていた。自己満足の世界だと思っていたので、あえて人に話すことはしなかったが、自分としては習慣化できたことに満足していた。

そして、しばらくすると、この活動を会にする運命的な出会いがあったのだ。

2020年12月2日水曜日

川掃除を始めたきっかけ

幼少の頃
私は5歳から静岡の大学に行くまで、神奈川県の愛川町に住んでいた。愛川町は相模川、中津川という一級河川に挟まれた台地になっている。小学生のころは釣り竿をもって川に行けば、お腹が空いて我慢できなくなるまで、ただ夢中で川で遊ぶことができた。短い釣り竿に糸と針をつけ、エサは川虫をとってつける。ただそれを川に投げ入れ、川の流れに膝くらいつかり、魚の当たりを待つ。見えない魚を想像し、ひたすら過ごすことができた。
川の流れる音、水の冷たさ、魚のぶるぶるという当たりの感触は今でも脳裏に焼き付いている。川は自分の幼少時代そのものだった。

家の近くの小さな川
結婚して長女が生まれた。3年後双子の娘が生まれて家族が決まったので小田原に家を建てた。
家から見える距離に、菊川という小さな川があった。町のどこにでもあるコンクリートに囲まれた、普段は気にかけない排水路である。
しかし、ある日ふと見ると、その川に大きなごみ袋が捨ててある。あのごみは誰が拾うのだろう。この川にも魚はいるのだろうに。
自分の子供はあんな汚い川しか知らず育っていくのか。そう思うと、その日から川の汚れが気になりだした。


当時の菊川 白く見えるのがごみ


空き缶が入った袋が丸ごと落ちていた


見ないふりをする罪悪感
今まで何も思わなかったのに、川の汚れを知って見てみないふりをする自分に罪悪感を感じるようになった。
あのごみを拾いたい。自分の大切な川をきれいにしたい。
でもどうしていいか分からず悶々とする日々が続いた。

次は、一歩踏み出し、一人で川掃除を始めたことについて書く。

2020年12月1日火曜日

川掃除を始めよう

菊川をきれいにする会の活動を始めて今年の10月でちょうど17年になる。開始からこれまでほぼ月1回の活動を行ってきた。しかし、今年はコロナの影響でほとんど活動を行っていない。
会が立ち上がってから、成長し、成熟期を過ぎて、今は衰退期に入っている。来年から活動を再開するつもりだが、その前に今まで私たちが行ってきた活動を振り返ってみようと思う。

これから3か月、私が川掃除をはじめたきっかけから、会の活動、川掃除のノウハウと面白さを時間をさかのぼって紹介していく。



「毎年5月の連休には隣の自治会がこいのぼりを川に泳がせる」

海のプラスチックごみを減らすため、世界中でプラスチックをなくそうとしている。
川から海に流れるプラスチックごみが気になる人も増えているだろう。
何かしたいけどどうしたらいいかわからない。近所の川が汚くて気になる。そんな人に役立つように自分たちのやってきたこと、考えを書いていく。




2018年8月1日水曜日

JCOMで放映

6月17日の活動がJCOMで放映されました。

 https://www.youtube.com/watch?v=zccYR7XRu50